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宅地建物取引士試験 クーリングオフについて

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宅地建物取引士試験で出題されるクーリングオフについて

クーリングオフとは、

一定の契約に限り、説明不要で無条件で申込みの撤回または契約を解除できる制度です。

宅地建物試験上のクーリングオフについて

まず、クーリングオフが利用できる時は、宅地建物取引業者自らが売主となって宅地や建物を販売する場合にだけ適用されます。クーリングオフの適用は、申し込みをする場所によって可否が変わってきます。クーリングオフが適用されない場所があります。宅地建物取引業者の事務所等で、購入の申込みまたは売買契約を締結した人は、クーリングオフが適用されません。不動産屋などに自ら出向き購入の申し込みをしているわけですから、訪問販売の様に不意打ち性もなく、購入の意思も明確であるという為です。他、買主が自ら宅地建物取引業者を自宅や勤務先に呼び購入の申し込みした時です。他にもクーリングオフが適用されない場所がありますが、私が覚えている事は、このくらいです。これ以外の場合は、8日間以上のクーリングオフ期間を設定する必要があります。

クーリングオフが適用されない時について

上記の場所で、購入の申し込みをした場合はクーリングオフの適用はありません。他に適用されないときは、クーリングオフ期間中に建物の引渡しを受け、かつ、その代金の全部を支払つたとき(宅地建物取引業法37条の2 1項 2号より)になります。

平成26年 宅建建物取引士試験問題 問38

上記のクーリングオフの適用についてを読んだうえで、考えてみてください。実際に試験に出題された問題です。

問38 宅地建物取引業者Aが、自ら売主として宅地建物取引業者でない買主Bとの間で締結した宅地の売買契約について、Bが宅地建物取引業法第37条の2の規定に基づき、いわゆるクーリング・オフによる契約の解除をする場合における次の記述のうち、正しいものはどれか。
1 Aは、喫茶店でBから買受けの申込みを受け、その際にクーリング・オフについて書面で告げた上で契約を締結した。その7日後にBから契約の解除の書面を受けた場合、Aは、代金全部の支払を受け、当該宅地をBに引き渡していても契約の解除を拒むことができない。
2 Aは、Bが指定した喫茶店でBから買受けの申込みを受け、Bにクーリング・オフについて何も告げずに契約を締結し、7日が経過した。この場合、Bが指定した場所で契約を締結しているので、Aは、契約の解除を拒むことができる。
3 Bは、Aの仮設テント張りの案内所で買受けの申込みをし、その3日後にAの事務所でクーリング・オフについて書面で告げられた上で契約を締結した。この場合、Aの事務所で契約を締結しているので、Bは、契約の解除をすることができない。
4 Bは、Aの仮設テント張りの案内所で買受けの申込みをし、Aの事務所でクーリング・オフについて書面で告げられた上で契約を締結した。この書面の中で、クーリング・オフによる契約の解除ができる期間を14日間としていた場合、Bは、契約の締結の日から10日後であっても契約の解除をすることができる。

まず、一番最初に見るところは、正しいものはどれかです。正しいものを選んでください。

選択肢1は、喫茶店で購入の申し込みを受けております。その為、クーリングオフの適用はあります。8日以上のクーリングオフ適用期間を設けなければなりません。その為、本来なら7日後に解除の書面を受けた場合は、クーリングオフの適用はあります。しかし、建物の引渡しを受け、かつ、その代金の全部を支払つたときは、クーリングオフが適用されません。選択肢では、契約の解除を拒むことができないとあります。クーリングオフが適用されない為、拒むことができますので選択肢1は誤っています。

選択肢2も喫茶店で購入の申し込みをしています。今回は、購入者が喫茶店を指定しています。しかし、購入者が指定してクーリングオフが適用されない場所は、自宅や勤務先になりますので、喫茶店は含まれていません。その為、購入者が指定した喫茶店は、クーリングオフの適用があります。7日が経過したら、クーリングオフを拒むことができるとあります。もともと、クーリングオフの適用があり、8日間以上のクーリングオフの期間を設定しないといけませんので、クーリングオフを拒むことはできませんので選択肢2は誤っています。

選択肢3は、事務所ではない仮設テント張りの案内所で、購入の申し込みをしております。その為、クーリングオフの適用はあります。申し込み後、事務所で契約をしましたが、購入の申し込みの場所でクーリングオフの可否が決まりますので、契約の場所は関係なくクーリングオフは適用される為、契約を解除できないと記載は違っています。選択肢3は誤っています。

選択肢4は、事務所ではない仮設テント張りの案内所で、購入の申し込みをしております。選択肢3と同じようにクーリングオフの適用はあります。クーリングオフの期間を14日間として、契約締結後から10日後に契約を解除できるか否かとの事です。クーリングオフの期間は、8日以上です。購入者に有利な方に変更することは可能です。14日間クーリングオフ期間を設定するのは問題がありません。それで、10日後に契約の解除ができるかとの事です。契約の解除は可能です。選択肢4は正しいです。

とりあえず、クーリングオフは、建物の引渡しを受け、かつ、その代金の全部を支払つたときはクーリングオフの期間中でも適用されません。購入者が、自宅又は勤務先に不動産屋さんを読んで購入の申し込みをした時はクーリングオフの適用はありませんが、喫茶店に読んで購入の申し込みをした時はクーリングオフの適用はあります。仮設テント張りの案内所でもうしこみをした場合は、クーリングオフの適用はあります。クーリングオフの期間は、8日以上の設定が必要になります。長くする分には、購入者が有利な内容になりますので有効な契約になります。このくらいをクーリングオフでは覚えておきましょう。

 








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