瑕疵担保責任について
宅地建物取引士の試験で出題される瑕疵担保責任について説明をしたいと思います。
瑕疵担保責任とは保証の様なものになり、民法上では買主は瑕疵を見つけてから1年間売主に請求する権利があるとなっています。契約時に瑕疵(不具合)があると伝えて契約したものに関しては瑕疵担保責任を負う必要はありません。
宅地建物取引士の試験でよく出題されるところは、宅地建物取引業者(不動産屋さん)が土地や建物を売主となって販売する場合には、引き渡しをした日から最低2年間の瑕疵担保責任を付けないといけないとなっています。不動産屋さんを規制している宅建業法の中の8種規制の中の一つです。宅建業者が売主となって販売しる場合だけですので、売主(個人)と買主(個人)を仲介する場合には関係ありません。
2年以下の瑕疵担保責任の場合
宅地建物取引士の試験でよく出題されるのは、2年以下の瑕疵担保責任の場合はどのようになるかというのが多いです。2年以下の瑕疵担保責任を設定した場合は、契約が無効になるとかの選択肢がよく出てきますが契約は無効にはなりません。瑕疵担保責任の部分が民法上の解釈に変更となり、買主は瑕疵を見つけてから1年間売主に請求する権利が発生して、引き渡しから10の瑕疵担保責任になる様です。
2年以下の瑕疵担保責任の制限が無い場合
宅建業法とは、個人の買主を保護するための法律になりますので、宅地建物取引業者(不動産屋さん)が売主で宅地建物取引業者(不動産屋さん)が買主の場合には最低2年間の瑕疵担保責任の制限はありません。制限がないだけですので、瑕疵担保責任を設定しないことも可能ですし設定することも可能となっています。契約の自由となっていますので、2社間で合意できる内容で契約するようになっています。
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【平成27年 宅建試験問題 問39】
問39 宅地建物取引業者Aが自ら売主となる売買契約に関する次の記述のうち、宅地建物取引業法(以下この問において「法」という。)の規定によれば、正しいものはどれか。
4 宅地建物取引業者でない買主Eとの間で締結した宅地の売買契約において、当該宅地の引渡しを当該売買契約締結の日の1月後とし、当該宅地の瑕疵を担保すべき責任を負う期間について、当該売買契約を締結した日から2年間とする特約を定めることができる。
瑕疵担保責任の内容について
今回のブログでは、この瑕疵担保責任の内容について少し書きたかったです。
最近、一棟売りの投資用のアパートを購入したオーナー様がいらっしゃいまして、賃貸管理を今私が働いている不動産屋にお任せいただきました。このオーナー様が購入した先が宅地建物取引業者(不動産屋さん)でしたので、2年間の瑕疵担保責任の期間が当然の様に必要となります。そこで少し疑問に思った事が瑕疵担保責任の内容になります。宅地建物取引士の試験で勉強の内容には、何が該当するか出てきません。
宅地建物取引士の試験では、隠れた瑕疵としか出てきません。
隠れた瑕疵って何?
一棟売りの投資用のアパートですので、各部屋にはエアコンや給湯器、電気コンロなどが備え付けられています。こういった設備はいつか壊れるものですので、2年間の間に壊れた場合は瑕疵担保責任に該当するのか?
そこで、不動産の保証協会と県にある宅建指導課に連絡をして聞きましたが、どちらも解りませんとのことでした。