「賃貸不動産経営管理士」の試験まで26日
「賃貸不動産経営管理士」の試験まで26日。
今日は、賃貸借契約における修繕義務に関する問題です。
「賃貸不動産経営管理士」の試験 平成27年の過去問 問17
【問 17】賃貸借契約における修繕義務に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
- 借主が雨漏りを修繕し、その費用を貸主に請求したにもかかわらず、貸主が支払わない場合には、借主は賃貸借契約終了後も、貸主が修理費用を支払うまで賃貸物件の明渡しを拒絶することができる。
- 借主が賃貸物件に給湯設備を設置し、賃貸借契約終了時に貸主に対して買い取るよう請求した場合には、貸主が承諾したときに売買契約が成立する。
- 貸主の修繕義務は、賃貸借契約締結後に生じた破損に限られるため、借主が入居する以前から賃貸物件に雨漏りが発生していた場合には、貸主は借主に対して修繕義務を負わない。
- 貸主の修繕義務は、賃貸物件である貸室についてのみ生じ、共用部分については生じない。

1.借主が雨漏りを修繕し、その費用を貸主に請求したにもかかわらず、貸主が支払わない場合には、借主は賃貸借契約終了後も、貸主が修理費用を支払うまで賃貸物件の明渡しを拒絶することができる。
そのままです。
借主が雨漏りを修繕し、その費用を貸主に請求したにもかかわらず、貸主が支払わない場合には、借主は賃貸借契約終了後も、貸主が修理費用を支払うまで賃貸物件の明渡しを拒絶することができます。
その為、選択肢①は正しいです。
2.借主が賃貸物件に給湯設備を設置し、賃貸借契約終了時に貸主に対して買い取るよう請求した場合には、貸主が承諾したときに売買契約が成立する。
借主が賃貸物件に給湯設備を設置し、賃貸借契約終了時に貸主に対して買い取るよう請求した場合、請求時に売買契約が成立します。
貸主の承諾は必要ありません。
貸主は、賃貸物件を正常な状態で利用させる責任がありますので、本来、貸主が修繕するところを借主が行った場合、貸主は借主に修繕費用を支払う必要があります。
その為、選択肢②は誤っています。

3.貸主の修繕義務は、賃貸借契約締結後に生じた破損に限られるため、借主が入居する以前から賃貸物件に雨漏りが発生していた場合には、貸主は借主に対して修繕義務を負わない。
貸主は、賃貸物件を正常な状態で利用させる責任があります。
借主が入居する以前から賃貸物件に雨漏りが発生していた場合でも、貸主は借主に対して修繕義務を負います。
賃貸借契約締結後に生じた破損に限られるわけではありません。
その為、選択肢③は誤っています。
4.貸主の修繕義務は、賃貸物件である貸室についてのみ生じ、共用部分については生じない。
貸主の修繕義務は、賃貸物件である貸室だけでなく共用部分についても生じます。
例えば、共用部分のエレベーターが故障した場合、貸主は修理をして通常通り利用できるようにしないといけません。
その為、選択肢④は誤っています。
「賃貸不動産経営管理士」の試験 平成27年の過去問17の解答とまとめ
最も適切なもの(正しいもの)の選択肢は、①です。
今日の問題の内容は下記の様になります。
- 借主が雨漏りを修繕し、その費用を貸主に請求したにもかかわらず、貸主が支払わない場合には、借主は賃貸借契約終了後も、貸主が修理費用を支払うまで賃貸物件の明渡しを拒絶することができます。
- 借主が賃貸物件に給湯設備を設置し、賃貸借契約終了時に貸主に対して買い取るよう請求した場合、請求時に売買契約が成立します。貸主の承諾は必要ありません。
- 借主が入居する以前から賃貸物件に雨漏りが発生していた場合でも、貸主は借主に対して修繕義務を負います。賃貸借契約締結後に生じた破損に限られるわけではありません。
- 貸主の修繕義務は、賃貸物件である貸室だけでなく共用部分についても生じます。
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